指導

自分がまだ子供だったころは、親や教師というものは基本的には何でも知っていて、大抵のことは何でも出来るような存在だと思っていた。成人した時の自分自身を考えた時にはそれが間違いだったと気付いていた。今、子供に指導する側に回って、もっともっと成長しなければならないと焦っている。
しかし、人に物を教えているだけでは、相手に与えられる知識はあまり増えない。自分から新しく何かを学ぼうとしなければ、知識量というのは増やせない。その努力を怠ってしまうのは、指導する側としては失格では無いだろうか。
先日、芥川賞に史上最年長の受賞者が出た。このことは私たちに、年を重ねても成長することができるという希望を与えてくれた。
社会に出て、その忙しさに甘えて、日々の最低限のノルマをこなすだけではいけない。指導とは自分自身を切り取って与えることに等しく、指導する側は絶えず自分自身を磨き続け、その質をよくしなければならない。

担当者:ナスカ